むねた裕之
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リニア新幹線・トンネル工事:千年・新城の地層の危険性とボーリング調査を

6月25日、6月議会でむねた議員は一般質問「リニア新幹線のトンネル工事について」行いましたので、質疑の内容を紹介します。

●質問

「本格的な掘削」について、犬蔵方面には今年5月から、高津方面には来年度からで、完了予定は26年度11月ということですが、

  • ルート上の居住者について、工事開始の情報提供をいつごろ、どのような範囲で行うのか、伺います。住民への説明会は行うのか、伺います。

◎答弁

市民等への情報提供につきましては、 JR東海のホームページにおいて、シールドマシンの位置情報等を定期的に更新してお知らせするとともに、シールドマシンが通過する概ね1か月前に、ルート沿線の住民の皆様に、工事の進捗状況や施工済み区間における計測結果等を記した工事のお知らせを配付すると、同社から伺っております。

●質問

また、トンネル掘進時期に合わせて1恒次、オープンハウス型の説明会を開催し、工事に関する清報を提供すると、同社から伺っております。

・住民にはシールドマシンの位置情報を提供し、マシン通過の1か月前に進捗、計測結果を配布。また、オープンハウス型説明会を開催し、苦情受付などは24時間の受付ダイヤルが開設されているとのことです。

横浜市高速鉄道3号線との関連について

  • リニアのトンネルと交差するのか、また、交差するとしたら、その間隔はどのくらいなのか、伺います。

◎答弁

横浜市高速鉄道3号線の延伸につきましては、あざみ野と新百合ケ丘駅を結ぶ計画であることから、りニア中央辛斤幹線と交差するものでございます。

詳細なルートや深さ等につきましては、今後、国や関係者との協議・調整を進め、都市計画や環境影響評価等の手続においてお示しできるものと、横浜市から伺っております。

●質問

・横浜市高速鉄道とは、ヨネッティ王禅寺付近で交差し、リニアよりも浅い地層を通すということです。2つのトンネルがかなり接近することは明らかで、市民に新たな不安を与えています。

岐阜県の水枯れ事故の問題について

  • この区間の地質の特徴と原因を伺います。

◎答弁

岐阜県での事象における当該地の地質の特徴や原因につきましては、現在、専門家に相談しながら調査を進めていると、 JR東海から伺っております。

●質問

・地質についてはわからず、これから調査するとのことです。

  • 高津区千年新町や新城地域の地層の特徴を伺います。

◎答弁

千年新町及び新城地域の地質の特徴といたしましては、古い時代、多摩川が流れていた跡にシルト、砂礫などで構成される沖積層が堆積し、それよりも深い位置には上総層群の固結シルトが厚く存在していることがボーリング調査などによって確認されており、この度のシールドトンネルエ事では、その沖積層より十分に深い位置で固く締まった地盤を掘削すると、 JR東海から伺っております。

(ディスプレイ)

・この地域は元多摩川の河道であり、水を多く含んだ砂礫層で東京外環道の陥没事故の場所の地層と同じ砂礫層だということです。

  • この地域のルート上のボーリングについて、何か所実施されたのか、伺います。

◎答弁

ボーリング調査の箇所数につきましては、大深度法認可申請に当たり、ルート周辺で、高津区内では、JR東海が実施した3か所と同社が公的機関等から収集した3か所の合計6か所でございます。

中原区内につきましては、同社が実施した6か所と同社が公的機関等から収集した15か所の合計21か所でございます。

(ディスプレイ)

●質問

・6か所だといいますが、ルート上については、ディスプレイにあるように、千年新町と新城の地域(1.5㎞にわたって)1か所もないのです。

  • ボーリングの基準について、国の技術指針では、どのくらいの間隔で実施することを求めていますか、伺います。

◎答弁

国士交通省の大深度地下使用技術指針・同解説によりますと、ボーリング調査につきましては、既存のシールドトンネルにおいては100メートルから 200メートル程度の間隔で実施している例が多いことが記載されているとともに、土地利用が複雑化、高度化している大都市ではどとでも実施できるものではなく、ある程度の間隔で実施せざるを得ないこと、既存文献調査等に応じてボーリング調査間隔は適切に設定する必要があることなどが示されております。

●質問

・国の基準では100~200mの間隔でとしているのに、高津区のリニアでは1km以上にわたってボーリング調査がないのです。あまりにもずさんすぎます。

  • 平瀬川や周辺の井戸には、影響がないといえるのか、伺います。また、影響調査は行うのか、伺います。

◎答弁

地下水位の影響につきましては、同社からは、シールド工法は、トンネルを掘削しながらトンネル側面にセグメントを組み立てるため、高い止水性を有しており、地下水に与える影響は極めて小さく、本格的な掘進では、計画路線周辺の既存の井戸を用いて、シールドマシンが通過する約1年前から約1年後までの期間について、地下水位を計測すると伺っているところでございます。

●質問

・岐阜県とは違いシールド工法ということですが、この工法でも東京外環道では陥没事故が起こっているわけです。岐阜県の水枯れ問題では、ボーリング調査を県境300mで行っていなかったと指摘されています。問題の千年新町と新城地域はボーリング調査が1.5㎞にわたって行われていないのです。元多摩川の河道があり、水を含んだ砂礫層がある地域に影響がないとはとても言えない。

要望

・JRに対して、岐阜県の調査、原因が明らかになるまでトンネル工事はやめること。

・ルート上のボーリング調査を国の基準に沿って追加調査をすること。

それまではトンネル工事を行わないことをJRに伝えるよう要望します。