むねた裕之
むねた裕之むねた裕之

非正規公務員(会計年度任用職員) 低賃金で「5年ごとに雇止め」の働き方を正せ

23年12月7日、川崎市議会で日本共産党は、代表質問を行い「会計年度任用職員(非正規公務員)」問題を取り上げました。

「5年ごとに雇止め(公募)」の恐怖

 川崎市の場合、再度の任用は4回までですが、5回目は一般公募。民間の場合、5年後の更新の際に、無期雇用転換の申込権が発生しますが、その権利もありません。「明確な理由がないまま雇止めになった」、「失業する可能性がありながら3月を迎えるのが恐怖」など会計年度任用職員にとって、理不尽な雇止めや「5年ごとの公募」は恐怖となっています。

専門職でも最賃切りギリギリで暮らせない

 資格や専門性が求められる職種である、放射線技師、臨床検査技師、保育士、栄養士などは、時間額で任用すると改定前の時給では1200円前後、フルタイムで働いても月給約18万円で、正規職員の初任給基準の賃金しかもらえません。とても専門職としての賃金とは言えません。助産師、看護師なども改定前の時給で1300~1400円です。求人サイトでも看護師の平均時給は2500円前後です。時給1400円というのは、あまりにも不当です。 

市長の答弁は「法にのっとり任用」「法に基づき適正な給与水準」だというものでしたが、どちらも総務省のマニュアルに沿ったものでないことを指摘しました。

「月8万円では暮らせない」、正規で雇用を

新卒で川崎市立小学校の事務支援員となった青年は、「勤務時間が週20時間までと決められ、月収は手取りで月8万円。今は自宅だから暮らせるが、とても自立はできない。収入を補おうとダブルワークをしても月10万円程度でぎりぎり」と話してくれました。

「5年ごとに雇止めになる公募」「異様に低い賃金」など、会計年度任用職員制度の抜本的な見直しを。正規職員と同じ仕事をしている方、職種については、正規で雇用することをあらためて強く求めました。

職種準用表級号等時間単価
保育士1級19号1238円
放射線技師 臨床検査技師1級19号1238円
栄養士1級15号1187円
助産師1級33号1427円
看護師1級29号1373円
学校司書作業報酬下限額を適用1118円
教員事務支援員作業報酬下限額を適用1118円
ランク職務の分類準用号給(基準)
D相当高度な業務1級30号
E定型的な業務1級24号
F単純な業務1級14号