むねた裕之
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野川宅地問題ー事業者に対して工事説明会、工事協定書の締結と誠実な対応を!

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高津区野川で行われている開発事業について、まちづくり局長に伺います。

平成24年8月に、ある事業者が総合調整条例の事前届け書を提出しました。北向き斜面の下に接する既存の戸建住宅の目の前に約5mの擁壁をつくりその上の建物も合わせると16mにもなる建築物で、近隣住民から市議会へ日照権、通風被害、圧迫感などの問題で陳情を出すなど反対運動が起こりました。その後、「計画見直し、申請しなおす」との見解書が出され、事業者は計画の変更を余儀なくされましたが、急斜面地の危険な開発という点と十数メートルの建築物が目の前に建てられるという点では変わらない内容でした。

平成25年11月にまちづくり委員会において陳情審査が行われ、各委員から崖地開発の危険性や計画の稚拙さへの批判、事業実績の乏しさから「資力、信用」にかけるのではないかという疑問がだされました。

平成26年6月に開発許可が出た後、工事説明会も開かれないまま樹木の伐採がはじまり、住民の強い要望で住民説明会がやっと開かれ、その説明会の中で、事業者は工事協定書の締結と工事説明会の開催を約束しました。

その後、工事説明会も協定書もできないまま、周辺住民に何の説明もなく、突然工事が始まり、突然中断、また工事再開ということが繰り返されています。現在、工事は中断し崖地は地面が露出した状態で放置され、住民の方々の事業者に対する不信や不安、不満が高まっています。

これから、梅雨や台風など土砂災害の危険性が高まる時期になることから、工事が長期間中断している当該地区の防災対策について伺います。また、工事が中断している理由と工事再開の時期について伺います

このように周辺住民への説明もなく工事を中断・放置したり、計画を変更するような事業者ということで住民から、この事業者が、危険な崖地開発を行うだけの資力と信用を備えているのか、疑問の声が出されています。そこで、開発許可申請では、申請者の資力、信用について、どのような資料に基づき審査を行ったのか伺います

また、事業者は、周辺住民に対して工事説明会の開催や工事協定書を締結することを約束していたにもかかわらず、事業者の誠意ある対応が見られません。現在も、工事説明会や協定書の約束は果たされていません。そのような状況を踏まえた市の事業者への対応について伺います

答弁

はじめに、工事が中断している間の防災対策についてでございますが、長期間工事の進捗が見られないことから、本市では、平成27年4月24日付けで事業者に防災計画等についての報告を求めております。

それに伴い、事業者は、対策として、盛土部分への雨水浸透を防止する目的でシート養生を実施するとともに、事業地内の雨水を速やかに排水するための沈砂池を設けるなどの対策をおこなっております。

また、強い雨が予想される場合には、本職員によるパトロールを実施するなど、災害の防止に努めてまいります。

要望

事業者は近隣住民に対して、何度も工事と中断を繰り返し、説明会や協定書に関する約束を守らないなど不誠実な対応が続いています。市民の暮らし、財産を守り、また、建設許可を出した市として、業者に対し「誠実に対応するよう」求めてほしいと思います。