むねた裕之
むねた裕之むねた裕之

盛岡市「公共施設アセットマネージメント」を視察

IMG_1612

11月14日、日本共産党の総務委員会、まちづくり委員会のメンバーで盛岡市を視察しました。

総務委員会関係では、盛岡市の「公共施設アセットマネージメント」について、盛岡市財政部資産経営課から説明を受けました。

取組の背景について

一番大きな課題としては、年少人口、生産年齢人口の減少など少子高齢化・人口減少社会の到来があるということでした。また、多くの公共施設が建て替えや大規模改修が必要となっており、維持費用の増大も要因だということです。

取組の経過について

平成22年、岩手大学まちづくり研究所で公共施設の調査研究を開始、市から2人の職員を派遣しました。25年度、公共施設保有の最適化と長寿命化のための基本方針を策定。方針では、新規施設は基本的には作らず、総量縮小、既存の施設を見直していくことを決定しました。26年度、長期計画を策定し施設用途別の方向性を定めました。27年度中期計画を公表し、市内32地区ごとに計画内容を説明する市民説明会などを開催しました。

長期・中期計画について

学校関係では、小学校に児童センター機能の複合化を図り、中学校では地域コミュニティー施設や小学校との複合化・多機能化を検討していきます。公民館・集会施設については、各コミュニティーに分散している集会機能を拠点となる施設に集約。老人福祉センターは各コミュニティー地区内の類似施設との集約化を図ります。中期計画では、28~37年度までに、庁舎や学校、市営住宅など367施設を見直し、そのうち大規模改修は136施設、解体・減築は61施設に上りました。費用としては、学校などの維持更新費用が306億円で56.4%を占め、一番かかっています。

市民からは、廃止される施設への不安や疑問もあったようですが、それに対して行政は持ち帰り、対案を提示するなどの対応をしました。議会で問題になったのは、「総量縮小でよいのか」「サービスの廃止」などで、学校の老朽化対策などは評価されたということです。財源は、普通建設事業費の3割を充てることを決め、そのために盛岡駅西口地区開発などの新規事業などは見直したということです。

川崎市でも、同じように公共施設の長寿命化対策は、重要な課題であり、多額の費用が掛かります。公共施設の安全性、市民の福祉・くらしを最優先に考え、不要不急の事業は見直しをして、財源を確保することが重要だと思います。