川崎市ろう者協会との懇談ー災害時の聴覚障害者の方の避難場所の設置を
7月19日、川崎市ろう者協会と来年度の予算要望について懇談を行いました。
川崎市ろう者協会は
聴覚障害者の福祉の充実と推進、教養文化と生活向上のために、また、手話通訳者の育成・派遣などの事業を行っている協会です。
以下に、その要望の概要を紹介します。
聴覚障碍者情報文化センターについて
・業務の安定性、継続性、質の担保を図るためにすべての職員を正職員にして昇給、賞与も含めた人件費の積算を
・手話奉仕員養成カリキュラム、手話通訳者養成カリキュラムを実施するための事業費の確保を
・広い施設への移転を
・センターまでのバス路線の設置を
「事業者選定等に関する手引き」について
・永続的に非公募という方式での選定を選択できるように
・指定管理料については、経費削減ありきの文言は削除を
手話通訳・要約筆記の派遣・要請について
・派遣事業については、今後も利用者負担を求めないように
・各区役所に聴覚障害福祉の専門職員の配置を
・手話奉仕員養成講座の会場は市の責任で確保を
福祉施策について
・日常生活用具の給付対象の範囲を撤廃してほしい
・重度障碍者医療費助成制度の対象者の範囲を変更せず、所得制限を導入しないように
緊急時等における聴覚障害者への対応について
・災害発生後、聴覚障害者の指定避難所の設置を
・各避難所に聴覚障碍者への情報が得られる設備(ランプなど)の設置を
ろう教育について
・聴覚障害が判明した場合、適切なインフォームドコンセプトが行われるように市内病院に呼びかけを
・自分の生き方を考えるために過去のろうあ者の生き方を学ぶことが大切。ろう学校の授業に「ろう教育の歴史」について勉強する機会を加えること
懇談では
手話通訳の養成に何年くらいかかるか?という質問に3~4年という答えがありました。推進計画の中に健常者だけではなく、ろう者自身でも手話を学べる機会をろう学校の中に確保してほしいということでした。というのは先天性の方は手話で考えているが、中途障害者の方は、頭の中では日本語で考えている。「手話は言語である」という教育が必要だということです。
障害者の方の身になって考えるということを学ばされました。