むねた裕之
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始皇帝と兵馬俑ー遺跡と統治機能の凄さ

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妻と上野の「始皇帝と大兵馬俑」展を見に行きました。

 

まず、驚かされたのは、これだけの遺跡が、1974年、20世紀まで発掘されなかったということです。

まさに、20世紀最大の発見です。

兵は、陶器で作られ等身大で8000体、しかもどれ一つとして同じ顔のものはありません。2200年前の遺跡ですが、2200年前というと日本では弥生時代。この時代にこれだけの規模の墓を作らせた技術力と始皇帝の権力はすごいものです。

中国で初めての皇帝となった始皇帝ですが、統治した年数は、わずか11年あまり、その間に中国全土を治めるための統治機能を作り上げたというのも驚きです。

・領主が治める封建制から、中央から選任、派遣する官僚が治める郡県制へ

・全国に通じる貨幣をつくり、計量単位の統一、文字も統一

・焚書坑儒などの法による統治、交通規制などのルールの確立

・兵馬俑などの始皇帝陵の建設、万里の長城の建設、修復などの巨大プロジェクト

などなど

しかも、始皇帝自ら統治期間の3分の一を使って中国各地を3回視察しながらこれらをやり遂げました。

わずか11年間の間に信じられないほどのプロジェクトを推進しながら、後世の世に長く引き継がれるような統治機能を作りあげたのです。