むねた裕之
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教員の欠員が今年326人ー教員の多忙化はすすみ現職死は8人で過労死の疑いも

決算特別委員会の総務分科会で教員の欠員、現職死、多忙化について以下のような質疑、要望を出しました。

教員の欠員が326人ー284人しか採用しない

15年度の定数内欠員はさらに多く326名ということです。欠員は、2010年度の189人から年々増加し、2002年度の118人から見ると3倍にもなっています。275人しか募集せず、採用も284人です。採用した人数以上の欠員が出ているというのは、問題です。

欠員の補充を1年任期の臨時任用や非正規の方で補っているということですが、不登校対策の強化が求められる中、非正規の方々にそういう責任や負担をかけられるでしょうか。

川崎は中学生殺害事件もありましたが、これだけの欠員を放置しておいて、いくら不登校対策といっても、とても十分な体制はとれません。

教員の現職死は8人ー過労死の過労死の疑いも

教員が十分補充されず、不登校児の対応が求められる中、教員の多忙化、現職死が増えています。現職教員の方が14年度だけでも8名亡くなっています。その中には、連日残業していた教員が、帰宅途中のコンビニでの突然死、現職の校長が学校で倒れて死亡、また自殺者も出ているなど明らかに過労死や過労自殺の疑いがあります。

労働時間は限度以上の時間外勤務が3人に1人ー過労死ラインの方が40人も

厚労省が今年、脳・心臓疾患のリスクを高めるとして時間外労働時間の限度を月45時間に改正しましたが、市の時間外勤務記録簿で申告した記録だけでみても、14年度、月45時間以上残業した教員は460人前後で3人に1人が限度以上の時間外勤務をし、過労死ライン月80時間を超えている方は40人前後います。

精神疾患の休業者が一般労働者の3倍ー現職死した教職員について調査を

教員の精神疾患も増えており、毎年60人前後の休職者が出ています。厚労省労働衛生課によれば、一般労働者における精神疾患による休業者の割合は0.3%ですが、川崎市の教員の場合は1%と一般労働者の3倍近くに上っています。

過去3年間の現職死された教職員一人ひとりについて、その理由、勤務状況などを調査すべきです。

タイムカードで労働時間の把握を/早急に欠員の改善を

神奈川労働局は「労働時間の適正な把握のために」という通知を出し、使用者の講ずべき措置として「始業・終業時刻の確認・記録」をあげ、記録方法として原則的には「タイムカード、IC カードなどの客観的な記録」を指定し、「自己申告による労働時間の把握はあいまい」であり「やむをえない場合」に限ると述べています。

現在の自己申告方式をやめてタイムカード方式にすることを要望します。

不登校対策や生徒一人ひとりに目がゆきとどく教育を実現するためにも教職員の定数内欠員を早急に改善するために採用人数をもっと増やすよう要望します。